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物件デューデリジェンス(DD)の進め方:買う前に調べるべきこと全リスト

不動産投資で失敗しないために、物件購入前に行うべき調査(デューデリジェンス)の全項目を解説します。法的確認・物理的確認・財務確認の3つの観点から網羅的にまとめます。

物件を「安い」「利回りが高い」という理由だけで購入するのは危険です。**デューデリジェンス(DD)**とは購入前に行う詳細調査のことで、潜在的なリスクを事前に把握するためのプロセスです。

デューデリジェンスとは

デューデリジェンス(Due Diligence)とは「相当な注意をもって行う調査」という意味です。不動産投資では、購入前に物件・法的関係・財務状況を多角的に調査することを指します。

調査は大きく3つのカテゴリに分かれます:

  1. 法的デューデリジェンス:権利関係・法規制の確認
  2. 物理的デューデリジェンス:建物状態・劣化状況の確認
  3. 財務的デューデリジェンス:収益性・キャッシュフローの検証

1. 法的デューデリジェンス

登記簿謄本の確認

取得方法:法務局またはオンライン(登記情報提供サービス)

確認項目:

  • 所有権:売主が本当の所有者か
  • 抵当権:どの金融機関にいくらの担保が設定されているか
  • 差押え・仮差押え:問題がある場合は要注意
  • 地上権・借地権:土地の利用に制限がないか

⚠ 所有権以外の権利は必ず確認

登記簿に抵当権が設定されていても、売却時に抹消されれば問題ありません。ただし「仮差押え」「差押え」がある場合は、訴訟中・債務不履行の可能性があり、売却自体が困難になることがあります。

用途地域の確認

取得方法:市区町村役所・都市計画図

確認項目:

  • 用途地域(住居専用・商業・工業など):用途により建てられる建物の種類が異なる
  • 建蔽率・容積率:増築・建替え時の制限
  • 高さ制限・日影規制:将来の周辺開発への影響

接道義務・再建築可能かどうか

建築基準法上の接道義務:幅員4m以上の道路に2m以上接していない土地は、原則として建て替えができません(再建築不可)。

再建築不可の物件は価格が安い一方、建替えができないため、老朽化後の価値が著しく下落します。

建築確認済証・検査済証の確認

適法に建てられた建物かどうかを確認します。検査済証がない物件は、融資が付きにくい場合があります。

2. 物理的デューデリジェンス

建物状態の確認

外観・共用部のチェックポイント:

  • 外壁のひび割れ・タイルの浮き・雨漏り跡
  • 基礎のクラック(特にひどいものは構造的問題の可能性)
  • 屋上・屋根の防水状態
  • 共用廊下・階段の劣化状態
  • エントランス・エレベーターの状態

専有部分のチェックポイント(可能であれば内見):

  • 床・壁・天井のシミ・カビ・腐食
  • 給排水設備の状態(水漏れ・サビ)
  • 電気設備のブレーカー・コンセント
  • 換気設備の状態

耐震性の確認

基準内容
旧耐震(1981年以前)震度5強程度に耐えられる基準
新耐震(1981年6月以降)震度6強〜7でも倒壊しない基準
2000年基準(木造)地盤・基礎・金物の強化

旧耐震基準の物件は、耐震診断や耐震改修の実施状況を確認します。金融機関によっては融資対象外になる場合があります。

修繕履歴の確認

過去の修繕記録を入手する:

  • 大規模修繕の実施年・内容・費用
  • 設備交換履歴(給湯器・エアコン・配管など)
  • 雨漏り・水漏れの修繕履歴

修繕記録が整理されていない物件は管理状態が悪い可能性があります。

3. 財務的デューデリジェンス

実際の収支の確認

売主や管理会社から過去2〜3年分の収支明細を入手します。

確認項目:

  • 実際の入居率(満室想定ではなく実績)
  • 家賃の推移(値下がりしていないか)
  • 実際の管理費・修繕費
  • 大規模修繕積立の状況(区分の場合)

ℹ 満室想定利回りに騙されない

物件広告の利回りは「満室かつ現状の家賃が続く」前提です。実際の入居率・家賃推移を確認した上で、自分で収益を計算し直すことが重要です。

賃貸借契約内容の確認

全入居者の賃貸借契約書を確認します。

確認項目:

  • 家賃の実額(広告との乖離がないか)
  • 契約期間・更新条件
  • 敷金・礼金の残高
  • フリーレント(無償期間)の有無
  • 特約の内容(原状回復の範囲など)
  • 定期借家契約かどうか(普通借家と異なり更新なし)

修繕費の見込み

購入後に発生する修繕費を事前に見積もります。特に以下は費用が大きいため、専門家の意見を聞くことが重要です。

  • 外壁塗装・防水工事(100〜500万円規模)
  • 給排水管の取り替え(築30年超は検討)
  • エレベーターの更新(500〜1,000万円規模)
  • 屋上防水工事(100〜300万円規模)

専門家への依頼

本格的なデューデリジェンスは建築士・弁護士・税理士などの専門家に依頼することが重要です。

  • 建物状況調査(インスペクション):認定検査員が調査。費用5〜10万円程度
  • 弁護士:複雑な権利関係・訴訟リスクの確認
  • 税理士:購入後の税務影響の確認

物件の収益性を購入前にシミュレーション

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まとめ

  • デューデリジェンスは法的・物理的・財務的の3つの観点で行う
  • 登記簿確認(権利関係)・用途地域確認(法規制)・接道義務(再建築可否)は必須
  • 建物の耐震性・修繕履歴・外観の劣化状態を現地で確認する
  • 実際の収支明細(2〜3年分)と全賃貸借契約書を必ず入手する
  • 本格的な調査は建築士・弁護士・税理士など専門家に依頼する

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